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健康まつり 夜編レポート

夕方5時に晩ご飯を出して、一人急いで向かった先は市民ホール。
講演会の整理券が1枚あったので、「行ってみたら」と夫が勧めてくれた。
「脳トレ」の本などで有名な川島隆太氏が講師。夫は前に2回ほどこの方の話を聴いたことがあるようで「おもしろかったよ」と言う。
夕方の068.gifをガマンしてまで駆けつける甲斐はあるのかどうか?っていうのが、実は出かける直前までの葛藤だったりして・・・みみっちい悩み!

講演はたいへん参考になる内容だったので、おさらいの意味で以下にレポートします。
川島氏の著作を読んだ方には今さらな話だし、興味のない方はスルーしてくださいね。

タイトルは、

「大人と子どもの効果的な脳トレーニングについて」

はじめに
大脳は4つの部分で構成されており、それぞれが異なる分野を司る。
 ・前頭葉(運動)
 ・頭頂葉(触覚)
 ・側頭葉(聴覚)
 ・後頭葉(視覚)

このうち、前頭葉にある「前頭前野」という部分に注目すると・・・・
人間だけが際だって大きな「前頭前野」をもつ。
ここがどんな働きをするかというと、
 思考 創造
 記憶 学習
 行動・情動の制限
 コミュニケーション
 意欲・集中力
 自発性・身辺自立


◇脳の機能は加齢とともに低下する。(グラフでは20歳以降は直線的に下降の一途をたどる)

この脳機能が低下した状態→認知症

認知症にならずに健康で長生き(健康寿命という)するための生活行為における3原則
~子育てにも通用する~

1 読み書き計算 1日5分毎日
・単純計算
・音読
2 コミュニケーション 5分
・会話(目を合わせて話す)
・旅行
・遊び
3 手指を使って何かを作る
・料理・楽器・絵画・文字を書く(手紙など)・手芸・裁縫・工作
※目的をもって何かを作ることが肝要

以上のうち、
 「手書き」について ・・・PCや携帯でメール作成した場合は脳の機能は「手書き」のときのような活性化は見られない。情報処理を機械にやってもらっている状態。漢字を書けなくなっていませんか?ということ。
 「料理」について・・・・ 献立をたてる、具材をそろえる、調理する、配膳する・・・どの場面をとっても活発に脳が働いている。三度の食事の用意は、家族の健康を考えてやっているわけだが、実は自分の為にもなっているということ。高齢の方でもしも認知症の入り口に立たれているという場合も、料理を作るということをできるだけした方がよい。(自分でできるうちは自分でする)これを取り上げてしまうと、一気に認知症の症状が進む。

「読み書き計算」 の認知症に対する効果
家庭での子育てを応用し実践、(例)本の読み聞かせ、ひらがなの指し読みという学習療法を続けたところ、認知症から回復した方がたくさんいる。
3年間ねたきりだった方が、座って字を書くというところまで回復。
高齢者専用の教材が開発され、実際に使われている。
認知症の程度に応じて4000種類のかんたんなドリル教材。
すべての段階に 対応しており、必ず満点をとれるようにしている。これを繰り返し取り組み満点を取り続けることによって、もたらされる効果は・・・
 「自信、やる気
→身辺自立につながる
このとき、「ほめる声がけ」をしたとき、強い脳の働きが見られる。 
ドリルをやったらその場ですぐに採点し、自信をつけさせる。
「すぐにほめる」というのが大切で、あとからほめるのは単なる「声がけ」となってしまう。
 家庭の子育てにおいて・・・親が子と向き合い、その場でほめることが大切。

といった話でした。
家に帰り、夫「どうだった?」「おもしろかったよ。」「前頭前野の話だった?」「そうそう」。
前頭前野で有名な方だったのですね。私は初めて聞く内容でした。
前頭前野を鍛えて健康で長生きしたい(してもらいたい)なと思いました。
聞きながら、ものすごい勢いでペンを走らせていた私の前頭前野は、そのとき激しく働いていたのかもしれません。
発火しそうなほど・・・

複雑なこと難しいことを取り組むのではなく、単純計算を続けた時の方が脳がよく働いているというのは意外でした。
また、料理を作っている時って、脳が活発に働いているんですね。
毎日のごはん作り当番には嬉しい検証結果です。
「その場でほめる声がけ」の効果は、自分の経験上からもうなずけるものがありました。

翌日、82歳になる祖母にこの3原則のことを教えたところ、
「ぜんぶやってるなあ」との返事が返ってきました(笑)
by harokijs | 2008-09-09 23:59 | おでかけ